学生バイトの「150万円の壁」——親の扶養と特定親族特別控除
更新日:2026年7月20日
大学生・専門学校生のアルバイトでよく話題になる「103万円の壁」は、2025年の税制改正で大きく姿を変えました。19歳以上23歳未満の子については、新たに「150万円」「188万円」という2つのラインが登場しています。
「特定親族特別控除」という新しい制度
2025年(令和7年)分の所得税から、「特定親族特別控除」という控除が新設されました。19歳以上23歳未満の親族(多くの場合、大学生・専門学校生の子)がいる場合、その子の年収に応じて、親が最大63万円の所得控除を受けられる制度です。
| 子の年収 | 親の控除額 |
|---|---|
| 150万円まで | 満額63万円 |
| 150万円超〜188万円まで | 段階的に減少 |
| 188万円超 | 0円(消滅) |
以前の「特定扶養控除」は、子の年収が103万円を超えると親の控除がゼロになる「崖」のような仕組みでした。新しい特定親族特別控除では、150万円までは満額を維持し、188万円までは段階的に減っていく「なだらかな坂」に変わっています。これにより、子がある程度たくさん働いても、親の税負担が急に跳ね上がることはなくなりました。
103万円→123万円→150万円、変遷の整理
- 2024年分まで:103万円が扶養控除・特定扶養控除の判定ラインでした。
- 2025年分から:扶養控除の判定ラインが123万円に引き上げられました。
- 2025年分から(19〜22歳限定):150万円までは特定親族特別控除が満額、188万円で消滅する新制度がスタートしました。
「103万円を1円でも超えたら親の控除がなくなる」という以前のイメージのまま働き方を調整している方は、実は現在の制度とズレている可能性があります。
学生本人の税金・社会保険はどうなる?
子自身の所得税にも「勤労学生控除」(27万円)があり、給与所得控除・基礎控除と合わせると、学生本人の所得税が発生する年収ラインは一般の方より高くなります。ただし、130万円の壁(社会保険の扶養)は学生にも適用されます。年収が130万円を超えると、親の健康保険の扶養から外れ、学生本人が国民健康保険・国民年金に加入する必要が生じる場合があります。「税金の壁」と「社会保険の壁」は別物であることに注意しましょう(詳しくは106万円と130万円の壁の違いも参照してください)。
なお、学生は原則として勤務先の社会保険(厚生年金・健康保険)の加入対象から除外されます。この扱いは2026年10月の106万円の壁の改正後も変わりません。
親子でシフトの相談をするときのポイント
長期休暇に集中してシフトを増やす学生アルバイトは多く、年間の収入見込みが150万円・188万円・130万円のどのラインに近いかを事前に確認しておくと、親子でのシフト調整がしやすくなります。学生バイト版シミュレーターでは、時給・週の勤務時間に加えて長期休暇の増加分も入力でき、親の税負担への影響もまとめて確認できます。
- Q. 学生の150万円の壁とは何ですか?
- A. 19歳以上23歳未満の子がアルバイトで年収150万円を超えると、親が受けられる特定親族特別控除が満額でなくなり始める境目です。
- Q. 188万円を超えるとどうなりますか?
- A. 特定親族特別控除が消滅し、親の税負担が増えます。
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学生バイト版で計算してみる →出典:国税庁 No.1177「特定親族特別控除」(確認日 2026-07-20)
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