住民税の「110万円の壁」とは——100万円から変わった理由

更新日:2026年7月20日

所得税は「178万円の壁」が話題になる一方、住民税にも非課税になる年収ラインがあります。以前は「100万円」と言われていましたが、令和8年度課税(令和7年分の所得に対する住民税)からは「110万円」が目安になります。

住民税非課税の仕組み

住民税(均等割・所得割)は、「合計所得金額」が一定額以下の場合に非課税となります。給与収入のみの方の場合、次の計算式で合計所得金額が決まります。

合計所得金額 = 給与収入 - 給与所得控除

単身者(同一生計配偶者・扶養親族がいない場合)で、最も基本的な区分(1級地)の非課税限度額は「合計所得45万円以下」です。以前は給与所得控除の最低保障額が55万円だったため、55万円+45万円=年収100万円以下が非課税の目安でした。

65万円への引き上げで110万円に

2025年度の税制改正により、給与所得控除の最低保障額が55万円から65万円に引き上げられました。この改正は住民税にも令和8年度課税(令和7年分の所得)から反映されており、非課税ラインの計算式は次のようになります。

65万円(給与所得控除)+45万円(非課税限度額)=110万円

つまり、税率や非課税限度額そのものが変わったのではなく、その手前にある「給与所得控除」が引き上げられたことで、結果的に非課税になる年収のラインが100万円から110万円に上がった、という構造です。所得税の壁が103万円→160万円→178万円と大きく動いたのと同じ理由(給与所得控除・基礎控除の引き上げ)が、住民税にも波及していると理解すると分かりやすいでしょう。

非課税限度額は自治体・世帯構成によって違う

ここで紹介した「110万円」は、単身者・1級地(東京23区や政令指定都市などの多くが該当)の目安です。非課税限度額は自治体の級地区分(1級地・2級地・3級地)や、扶養親族の有無によって変わります。正確な金額はお住まいの市区町村にご確認ください。

住民税がかかり始めても、負担は大きくない

110万円をわずかに超えたからといって、いきなり大きな負担が発生するわけではありません。住民税は「均等割」(定額・年5,000円程度)と「所得割」(超過分の10%)の合計で、超過額に応じて緩やかに増えていきます。所得税の178万円の壁や社会保険の壁に比べると、住民税単体のインパクトは小さいことが多いですが、複数の壁が重なるタイミングでは合計の負担増を把握しておくことが大切です。

ご自身の年収で住民税がかかるかどうかは、年収の壁シミュレーターで自動判定されます。

Q. 住民税が非課税になる年収はいくらですか?
A. 給与収入のみの単身者(1級地)の場合、年収110万円以下であれば住民税は原則非課税です(令和8年度課税から)。
Q. なぜ100万円から110万円に変わったのですか?
A. 給与所得控除の最低保障額が55万円から65万円に引き上げられたことで、非課税となる収入の上限も連動して10万円上がりました。

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出典:江戸川区「2026年(令和8年)度分住民税から適用されるもの」(確認日 2026-07-20)

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