130万円の壁に通勤手当・交通費は含まれる?【含まれます】

更新日:2026年7月20日

「103万円や130万円の壁は、交通費も含めて計算するの?」という質問は非常に多く寄せられます。結論から言うと、所得税の壁と社会保険の壁とで扱いが異なり、130万円の壁(社会保険の扶養)では通勤手当は収入に含まれます。この記事で整理します。

所得税と社会保険で扱いが違う

制度通勤手当の扱い
所得税(103万円・178万円の壁など)一定額まで非課税。収入に含めない
社会保険の被扶養者認定(130万円の壁)全額を収入に含める
社会保険加入の賃金要件(106万円の壁・2026年9月まで)原則含めない(所定内賃金ベース)

「所得税の計算では非課税だから、社会保険でも収入に含まれないはず」という誤解が生まれやすいポイントですが、社会保険の扶養認定においては、通勤手当は全額を年間収入に合算して判定します。例えば時給の給与収入が年128万円で、通勤手当が月2万円(年24万円)ある場合、130万円の壁の判定では128万円+24万円=152万円として扱われ、壁を超えてしまいます。

2026年4月から判定方法そのものが変わった

130万円の壁は、2026年4月1日から健康保険の被扶養者認定のルールが変更されています。これまでは「実際に稼いだ年収の実績」で判定していましたが、新ルールでは「労働契約の内容に基づく年間収入の見込み」で判定するようになりました。

  • 労働契約に明記のない残業代・臨時の手当などの一時的な収入増は、原則として年間収入の見込みには含めません。
  • 一方で、通勤手当のように契約上定常的に支給される手当は、引き続き年間収入に算入されます。
  • 「事業主による一時的な収入変動であることの証明書」の制度は、新ルール施行後も継続しています。

つまり、繁忙期の残業だけで一時的に収入が増えても、それだけで即座に扶養から外れるわけではなくなりましたが、通勤手当のような固定的な手当は従来通りしっかり算入される点に変わりはありません。

実務上の注意点

通勤手当が多い勤務形態(車通勤で距離が長い、遠方から通勤している等)の方は、額面の給与だけで130万円未満に収まっていても、通勤手当を合算すると壁を超えてしまうケースがあります。年収を計算するときは、必ず「給与+通勤手当」の合計で確認するようにしましょう。年収の壁シミュレーターでは通勤手当を別項目で入力でき、130万円の判定に正しく反映されます。

Q. 130万円の壁の判定に通勤手当は含まれますか?
A. 含まれます。所得税では非課税となる通勤手当も、社会保険の被扶養者認定では収入に算入されます。
Q. 残業代も130万円の判定に含まれますか?
A. 2026年4月からの新ルールでは、労働契約に明記のない一時的な残業代等は、原則として年間収入の見込みに含めません。

関連記事

通勤手当込みで自分の壁を計算する →

出典:130万円の壁の新ルール解説(社会保険労務士事務所インサイドフィールド)(確認日 2026-07-20)

本記事は一般的な制度解説です。当サイトは申請代行・個別相談は行いません。個別のご事情は税務署・市区町村・年金事務所・お勤め先にご確認ください。