106万円と130万円の壁の違い——撤廃後に残るのはどっち?

更新日:2026年7月20日

「106万円の壁が撤廃される」というニュースを見て、「130万円の壁もなくなるの?」と混同してしまう方が少なくありません。この2つはまったく別の制度です。結論から言うと、2026年10月に変わるのは106万円の壁だけで、130万円の壁は残ります。

そもそも制度の目的が違う

106万円の壁130万円の壁
正体ご本人が勤務先の社会保険に加入する基準配偶者・親の扶養に入れる(保険料を払わなくてよい)基準
誰の基準か本人の働き方(週20時間・企業規模等)本人の年収見込み
2026年10月の変化賃金要件(月8.8万円)が撤廃変化なし
収入に通勤手当を含むか原則含まない(所定内賃金ベース)含む(詳細

2つの壁がどう組み合わさるか

実務上、この2つの壁は次のように連動します。

  • 週20時間以上・勤務先51人以上などの条件を満たし、2026年10月以降に社会保険へ加入した場合 → 勤務先の健康保険・厚生年金に入るため、そもそも配偶者や親の扶養(130万円の壁)から外れて、自分の保険に切り替わります。
  • 週20時間未満などで社会保険に加入しない場合 → 引き続き130万円の壁(年収130万円未満)を意識する必要があります。130万円を超えると、扶養から外れて自分で国民健康保険・国民年金に加入することになります。

つまり「106万円の壁がなくなったから、130万円まで気にしなくていい」という理解は誤りです。社会保険に加入しない働き方を選ぶ方にとって、130万円の壁は今まで通り重要な基準であり続けます。

130万円の壁は2026年4月から判定方法が変わった

なお130万円の壁そのものは、2026年10月の改正とは別に、2026年4月1日から被扶養者認定の判定方法が変わっています。これまでの「年収の実績」ベースの判定から、「労働契約に基づく年間収入の見込み」ベースの判定に変更されました。労働契約に明記のない残業代など一時的な収入増は、原則として年間収入の判定に含めない扱いになっています。詳しくは130万円の壁に通勤手当・交通費は含まれる?で解説しています。

結局、自分はどちらを気にすればいいのか

週の勤務時間が20時間以上で、勤務先の従業員数が51人以上なら、2026年10月以降は106万円の壁(の後継となる賃金要件なしの基準)を意識する必要があります。一方、週20時間未満で働く方や、勤務先が50人以下の方は、引き続き130万円の壁を意識することになります。ご自身がどちらのケースに当てはまるかは、年収の壁シミュレーターに時給とシフト・勤務先の規模を入力すると自動で判定されます。

Q. 106万円の壁と130万円の壁は同じものですか?
A. 別のものです。106万円の壁は勤務先の社会保険加入基準、130万円の壁は配偶者や親の扶養(被扶養者認定)の基準です。
Q. 2026年10月以降、130万円の壁はなくなりますか?
A. なくなりません。130万円の壁は今回の改正の対象外で、引き続き適用されます。

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自分がどちらの壁に当てはまるか計算する →

出典:厚生労働省「年収の壁」への対応130万円の壁の新ルール解説(社会保険労務士事務所インサイドフィールド)(確認日 2026-07-20)

本記事は一般的な制度解説です。当サイトは申請代行・個別相談は行いません。個別のご事情は税務署・市区町村・年金事務所・お勤め先にご確認ください。